可能性を広げるために、受験勉強をして大学に行くというのも、ありだ。

「特に、大学に行ってやりたいことはないんです。だから、受験勉強に身が入らない」という高校生がいます。

高校生のうちから、やりたいことが決まっている人の方が、少数派です。

どうして少数派ではないんだろうと落ち込んでいても、無意味です。

むしろ、高校生のうちに、自分の進路を確定させてしまうことの方が、危険だという考え方もあります。

多くの人は、大学3年になって、就職活動をして、いろいろな業界を見ながら、「こういうことが自分のやりたいことなのかもしれない」と考えます。

それが、普通です。

 

一番最悪なケースというのは、「夢は見つかった。でも、自分の学歴では難しい」となってしまうことです。

例えば、アナウンサーになりたいという場合は、4大卒というのが採用条件です。

毎年、「短大に行っているのですが、アナウンサーになりたいと思ってしまいました。短大に行ってしまった時点で、夢が終わりました」という人がいます。

4大卒ではなく、短大卒になるだけで、夢が叶わなくなることも、多いのです。

 

その点、早稲田・慶応などの学歴を手に入れておけば、就職試験の時に、「あなたは学歴がないからダメですね」と言われる可能性はなくなります。

高学歴を手に入れるというのは、可能性を広げるということです。

 

私自身、人と話したことがなかったにもかかわらず、大学2年の時に、突然アナウンサーになりたいと思いました。

地方局のアナウンサーに内定したのですが、両親からは「もったいない。せっかく塾にお金をかけたのだから、大企業に行って欲しかった」と言われました。

ですが、アナウンサー試験も難関なので、慶応に行っていたおかげで、少しは有利に働いたと思っています。

結局、学歴があった方が有利な金融業界には行かず、学歴が生きるとは思えない、地方局のアナウンサーになりました。

その後、作家になりましたが、学歴は全く意味がありませんでした。

「学歴は、意味がなかったなあ。せっかく勉強法を研究して慶応大学に行ったのに」と思っていたところに、編集者から「石井さん、勉強法の本を書いてください」という依頼がありました。

そこで、36歳の時に、17年前の受験勉強法の知識を思い出しながら書いたのが、1分間勉強法という本です。

この本が57万部のベストセラーになり、年間ベストセラーランキングで、2009年度に1位になりました。

学習塾につぎ込んだ1000万円近くが、いきなり取り返せたのです。

結局、学生や親御さん、社会人の方から「1分間勉強法を教えて欲しい」というニーズがあり、勉強法を教えるのが私の職業になっています。

 

学歴を手に入れておいたおかげで、可能性が広がったのです。

学歴が生きる機会はないと思っていましたが、36歳になって、学歴が生きることもあるのです。

学歴があれば、就職試験の時にも、可能性が広がりますし、会社員にならなかったとしても、可能性が広がります。

今、やりたいことがある、ないにかかわらず、可能性を広げるのが、受験勉強をするということなのです。